前半戦総評(チーム篇)

現在の順位は

順位 チーム名 勝点 試合数 勝数 引分数 敗数 得点 失点 得失点差
1 インテル 43 17 13 4 0 37 9 28
2 ASローマ 36 17 10 6 1 33 18 15
3 ユヴェントス 35 17 10 5 2 35 15 20
4 ウディネーゼ 29 17 8 5 4 22 21 1
5 フィオレンティーナ 28 17 7 7 3 26 16 10
6 パレルモ 25 17 6 7 4 25 27 -2
7 ナポリ 23 17 6 5 6 25 22 3
8 アタランタ 22 16 5 7 4 23 21 2
9 サンプドリア 21 17 6 3 8 22 24 -2
10 カターニャ 21 17 5 6 6 17 19 -2
11 ジェノア 19 17 4 7 6 16 23 -7
12 ACミラン 18 14 4 6 4 21 12 9
13 パルマ 18 17 4 6 7 19 24 -5
14 ラツィオ 18 17 4 6 7 19 25 -6
15 トリノ 17 17 2 11 4 15 20 -5
16 リヴォルノ 15 16 3 6 7 19 27 -8
17 エンポリ 15 17 3 6 8 14 24 -10
18 シエーナ 14 17 2 8 7 17 25 -8
19 レッジーナ 13 16 2 7 7 12 25 -13
20 カリアリ 10 17 2 4 11 13 33 -20

数字だけを見れば最多勝点、最多得点、最少失点、無敗と文句なし。
勝点43は破竹の10連勝中だった昨年の同時期(勝点45)とほぼ同じで得失点においては昨年を上回っています。
CLでも緒戦のジーコ戦でケチがついた以外は全勝と安定感抜群。
昨季のCLではイブラヒモビッチがまったく振るわず、GLもギリギリの勝ち抜けだったことを考えれば、
あらゆる記録を塗り替えた昨シーズンよりさらに強くなったといえるでしょう。



現在の成績を考えれば目標は当然2冠、ないしは3冠。
バックアッパーが軒並み期待に応えていることを鑑みればコッパでも十分勝ち抜けるでしょう。
元々マンチーニはコッパとの相性が最高に良い指揮官ですし。
ということで問題はやはりカンピオナートとCL。
特に近年期待を裏切り続けているCLの方ですね。
鍵を握るのは満身創痍といえる怪我人状況。
特に戦術上のキーマンであるスタンコビッチの経過が大きく影響してきますね。
仮に手術に踏み切れば今季絶望は免れないとか。
中盤のあらゆるポジションをこなすマルチロールであり、マンチーニ戦術の体現者であるだけに、
大事なシーズン終盤に彼がいないのは相当痛い。
追い討ちをかけているのがフィーゴの離脱。
この2人の離脱によって昨季圧倒的な強さを誇った4−3−1−2が採用できないのが現状なんですよね。
現在は将来のヒメネスが良い意味で期待を裏切る活躍で覆い隠してくれてます、
タイトル争いのプレッシャーの中でこのレベルのパフォーマンスを彼に求めるのは正直酷というもの。
4−4−2でいくにしても4−3−1−2でいくにしても、やはり中盤の補強は不可欠ですね。



逆に中盤に目処さえつけば、十分に大耳も習えると思います。
論拠はまず第一に、正直ヨーロッパでインテルより強いチームがほとんどいないこと。
おそらく対抗するとしたらアーセナルですが、やはり彼らは若い。
そして個人的な印象として今の彼らのサッカーはインテルとの相性が悪いのではないかと思うからです。
あまりアーセナルの試合は見ないので詳しいことはガトーさんに聞かないと分かりませんが、
アーセナルのサッカーはテクニカルで見ごたえ十分な分、組織的でフィジカリックなチームには弱いという印象を受けます。
あくまで個人的な印象ですが。
チェルシー政権交代によって、今のプレミアには組織を前面に押し出したチームがほとんど見受けられなくなったように感じます。
つまりプレミアならアーセナルはある程度好き勝手やれると思うんですよね。
けれどもセリエのチームはそうはさせてくれない。
まず間違いなく真っ先に”セスク潰し”を実行するだろうし、フレブやロシツキにしてもカカを抑えた守備陣がいる。
別に「インテルのほうがアーセナルより強い」と言ってるんではなくて単純に「相性が悪い」と思うんですよね。
まぁそれもこれも彼らがミランを超えてくればの話なんですが。
やはりミランもセリエのチームであり、なにより”CLしか眼中にない”と言って差し支えないほど大耳にかける想いは強い。
なんとも皮肉な組み合わせになったもんだと思いますよ。
ただミランを超えてきたときにはこれほど恐ろしい事実はないわけですが。



カンピオナートの方はやはりペースを落とさないこと、そして”4月までに勝点10差以上つける”事が大事ですね。
やはり国内とCL両方で気が抜けない状況では厳しいですから。
実例として、2002-03シーズンにBEST4をイタリアビッグ3で独占した年がありましたよね?
あのシーズンはとにかくユベントスが独走してて、ビッグ3がほとんど国内を諦めていたからの結果だといえます。
だからやはり必要なのは、早い段階でケリをつけること。
もっと言えば”ユベントスをかわすこと”でしょうね。
やはり国内一本に絞れるのは怖いですし。




色々書きましたが、今のインテルはこの10年でおそらく最強。
うまくいけば”グランデ・インテル”の再臨も不可能ではないでしょう。
だからこそ今年の彼らの活躍に期待してしまいます。



まずはリーグ戦、そしてリバプール戦に期待しましょう。